格安スマホのメリットについて
月額利用料が安い
大手キャリアを利用した場合の月額利用料は平均して6〜8000円程度ですが、格安SIMを使った格安スマホを利用することで月額利用料を2000円台に抑えることが出来ます。そのため格安スマホに乗り換えることで年間5〜7万円のスマホ代を節約することが可能です。
また、大手キャリアを利用する場合は最新スマホが格安で手に入る上に、最初の2年間は月額利用料が割引されるなどのメリットがありますが、2年間が経過すると月額利用料が値上がりします。そのため、大手キャリアを安い月額利用料で使用し続けるには、2年毎に機種変更か他社への乗り換えを繰り返す必要があります。
そして、乗り換えの際には別途数千円の手数料がかかったり、2年毎に訪れる2ヶ月の更新期間に乗り換えない場合は違約金が発生するなど、余計な費用や面倒な手間がかかります。しかし格安SIMの場合は何年使用しても基本料金が値上がりすることがないため、長期間同じ条件で利用できるというメリットがあります。
2年縛りが無い
大手キャリアを利用する場合に最新スマホが格安で手に入るのは、2年間に分割して支払うことで機種代金が割引されるためです。そのため、2年以内に契約を解除した場合は残りの機種代金や違約金の支払いが求められます。そして2年間経過しても違約金を支払わずに契約を解除できる更新期間は2ヶ月しかありません。
その更新期間を少しでも過ぎると、また2年後までは違約金を支払わずに契約を解除することが出来ない状態になります。そして2016年3月からは契約をいつ解除しても違約金が発生しない新2年契約が登場しましたが、利用する場合は月額利用料が300円上乗せされるので、2年以内に確実に契約を解除する予定がない場合はむしろ損をする可能性があります。
しかし格安スマホを利用する場合はこうした2年縛りがありません。音声通話機能を利用する場合には最低利用期間が存在しますが、多くの場合は1年程度と大手キャリアを利用する場合よりも短い期間です。そしてMVNOによっては通話機能を利用しても最低利用期間や違約金などが存在しない場合があります。
気に入ったスマホを長期間使える
大手キャリアでは購入したスマホの分割払いが終了した場合に割引サービスも終了することで、月額利用料が高くなってしまいます。そのため、同じ機種を使い続けると逆に損をする仕組みになっており、もし気に入った機種があっても2年毎に新しい機種に変える利用者が数多く存在します。
しかし、格安スマホを利用する場合には2年縛りが無いため、お気に入りのスマホをずっと使い続けることが出来ます。逆に格安SIMを挿し替えることで、手軽に機種変更を行なうことも可能です。
通信エリアは大手キャリアと同等
格安スマホ(格安SIM)を利用したサービスを提供しているMVNOは、大手キャリアが使用する回線の一部を借りることでサービスの提供を行っていまう。そのため、大手キャリアのサービスが利用可能なエリアなら格安スマホも使用できるため、月額利用料が安いからといって利用する際に不便に感じることはありません。
プリインストールされているアプリが少ない
大手キャリアのスマートフォンを購入する場合、そのキャリアが提供する様々なサービスのアプリなどがあらかじめインストールされています。不要なものがあっても削除できない場合もあり、スマートフォンのストレージ容量が圧迫されるなどのデメリットが生じます。しかし、格安スマホはそうしたプリインストールされているアプリが少ないため、ストレージ容量を浪費しないで済むというメリットがあります。
格安スマホのデメリットについて
通話料金が高い場合が多い
大手キャリアが通話機能が利用し放題の定額プランを提供していることに対して、格安スマホはほとんどの場合に30秒あたり10〜20円の従量制です。定額プランがある場合も1回ごとの通話時間や通話時間の合計に制限があるなど、大手キャリアと比較すると完全な定額プランでは無い場合が多いというデメリットがあります。
キャリアのメールアドレスが使用出来ない
格安SIMを利用する場合は、大手キャリアからメールアドレスをもらうことは出来ません。MNPを使って大手キャリアから格安スマホに乗り換える場合は、メールアドレスは使用出来なくなります。そのため、フリーメールアプリを利用したり、新しい契約先で別のメールアドレスを用意する必要があります。
料金の支払い方法が限定される
大手キャリアに料金を支払う場合は、クレジットカードでの支払いや請求書支払い、口座振替など都合に合わせて様々な方法が選択出来ます。しかし、格安スマホの料金支払いはほとんどの場合に、クレジットカードでの支払いのみに限定されます。
通信速度制限
格安スマホでデータ通信を利用した場合に、大手キャリアと同程度の通信速度が出ることはほとんどありません。最高速度が同じであっても格安スマホの方が回線の混雑が起こりやすいため、帯域が圧迫されて通信速度が制限されまる。ただし通信速度制限が適用された場合の通信速度は大手キャリアよりも格安スマホの方が速い場合が多いため利用方法によって格安スマホの方がお得な場合があります。
格安スマホの専門用語1
MVNO
「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」とは仮想移動体通信事業者のことです。自分たちの携帯電話回線や無線通信基盤などを持たずに、大手キャリアなどの移動通信事業者、すなわち「MNO(Mobile Network Operator)」から必要な設備を借りた上で独自のサービスを提供する企業のことです。設備投資やランニングコストにお金がかからないことで、大手キャリと比較してより安い価格でサービスを提供することが出来るのが特徴です。
格安SIM
格安SIMとはMVNOが提供している安い価格で利用できるSIMカード、またはそれを使って利用できるサービスのことを指しています。そして格安スマホとは単純に価格の安いスマホを指す場合もありますが、一般的にはこの格安SIMを使用できるSIMフリーのスマートフォンのことを意味しています。
SIMフリー
SIMフリーとは、契約者情報や電話番号などが登録されたSIMカードを自由に出し入れできる機能のことです。以前は大手キャリアのスマートフォンはSIMロックがされており、格安SIMに差し替えてそのまま同じ機種を使い続けることが出来ませんでした。
しかし、2015年5月からは総務省の命令により日本国内で販売されるスマートフォンやタブレットなどの端末はSIMフリーが義務付けられています。そのため同じキャリアやMVNOと契約したまま他社の機種を使用したり、逆に同じ機種を使い続けながら違う会社に乗り換えることが可能になりました。
格安スマホの専門用語2
データプラン
データプランとは、インターネットの様なデータ通信だけに利用が制限されている料金プランのことです。音声通話も利用する場合と比較して、より格安で利用できることが特徴です。そして格安スマホでデータプランを利用する場合は7GBプランや10GBプランなどの様々な料金プランが用意されており、自分の利用方法に合わせて適切な料金プランを選択することでよりお得な価格での利用が可能です。
MNP
「MNP(Mobile Number Portability)」とは、「携帯電話番号ポータビリティ」呼ばれている機能のことです。MNPを利用することで、キャリア間やMVNO間、またはキャリアからMVNOやその逆など、様々な形で契約する会社の乗り換えを行った場合も携帯電話の番号を変更せずにそのまま使用し続けることが出来ます。
デザリング
デザリングとは、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末をモバイルルーターとして使用することで、ノートパソコンなどを自宅で無線LANを使用した場合と同じように使用することが出来るなどのメリットがあります。そして格安SIMでもほとんどのサービスでデザリングを使用することが可能です。一部の大手キャリアではデザリングを使用すると別途料金が発生する場合がありますが、格安スマホでデザリングを使用する場合はそうした別途料金は必要ありません。